華の咲きかた
―二年前の春―
「美咲先輩、オレ京介って言うんですけど、
先輩の事が好きなんで仲良くして下さい」
校内を綾と歩いていると、新入生だった京介が突然、私達に話しかけてきた。
「……は?」
唐突な自己紹介に私が唖然としていると、綾は隣で大笑いしていた。
「…あ、近くで見ると更に可愛いっすね。
宜しくね、先輩」
ストレートな性格の京介は、
初めて会ったその時から、いつも真っ直ぐな目をして私を見ていた。