華の咲きかた
「…ふうん。
ならいっその事、私は硬派だから男は作る気無いとか適当に釘刺しとけば?」
ある日、マドカさんに京介と優香の事を相談すると、あっさりそう言われた為、
私は次の日さっそく助言された通り、京介に言った。
「私さ、硬派だから男とか作らないんだ」
告白した訳でもない京介は突然、私にフラれ、目を丸くして驚いていたが、
次の瞬間、京介はなぜかニコッと笑った。
「そっか、良かった〜」
それ以来、
京介が私に告白してギクシャクしてしまうという事態は避ける事が出来たが、
京介が私を好きである以上、
優香との気まずさは何も変わらない事に気付いた。
だから今でも周りで誰かが京介と私の仲を優香の前で冷やかす度に、
私はその場から逃げだしたくなってしまう。