華の咲きかた








私の前を走るマドカさんは、まさに踊る様に綺麗な蛇行を切りながら、歯切れの悪い音のバブで、男顔負けのシナリを綺麗に決めていた。






私はこの前まで車の中からでしかその光景が見れなかったから、同じ土俵に居ていつでも並んで横顔を見れる事に感激していた。







でも私は、マドカさんのいつも気だるそうな横顔も好きだけど、


やっぱり後ろからマドカさんのテールを目で追い続ける事の方が好きだなあと、



揺れるマドカさんのテールランプを見ながらボーっと考えていた。









< 39 / 270 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop