華の咲きかた







「先輩〜、

初流しの感想はどう?」







後方に回った京介が隣に並んできた。








「あんたも初だろ」





「あはは、見てよこれ。

達也さん達に手伝ってもらって、ようやくさっき組み上がったんだ」







「…中坊のくせにFX乗るなんて生意気。

つーかなんで京介が後ろに来てんの?


初流しなんだから前の方に行けよ、捕まるよ」







理由なんて百も承知だけど、


なんとなく、皮肉が言いたくなった。








「美咲先輩のナイトだから」




「あはは、

美咲のついでに私も守れよ京介」




「……。」







綾と京介が笑い合う中、私は京介達に後ろに付かれるのが嫌で、

溜め息を一つ吐きアクセルを回して京介から離れた。








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