華の咲きかた







「ねえ、兄貴。

中坊にケツ持ちなんかやらせんなよ。


京介前に行かせてよ」







私は兄貴に並びそう言うと、

兄貴はニヤニヤ笑って相手にしてくれなかった。







「しょうがねえじゃん、

お前の事守りたいって言うんだからよ」





「……。」







前の方に出過ぎた私は恵美先輩にクラクションを鳴らされ、後ろに下がれと手で合図された。








「おかえり〜」








私は再び後ろに戻され、

結局、京介の前を走る事になった。









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