華の咲きかた
京介と私が話していると、ふと視線を感じた為、振り返ると、
私と綾が一番可愛がってる後輩の優香が、花束を手に持ち、少し離れた所から私達をボーっと見ていた。
優香は私と目が合うと、
ハッと気恥ずかしそうに近寄って来た。
「…先輩、卒業おめでとうございます」
少し照れながら、私と綾に花束をくれる優香。
「サンキュー。
ごめんな優香、高かったろ、この花束。
先輩の頭に華をぶっ刺す誰かさんとは大違いだね」
「あ…いえ…」
優香はそう言って私の頭に刺さったバラを見つめると、少し寂しそうに笑った。
わかりやすい女心に、
私は少し、胸を痛める。