華の咲きかた
民家から離れた公園は、夜になると人も寄り付かず、
多少、騒いだ所で周りには何も無い所の為、警察が来る事は無かった。
公園に着くと、見慣れない高級車と真也さん達の単車が入り口に停まっていて、
私達も単車を停めると奥へ歩いて入って行った。
「お疲れ様です」
私達の目の前に飛び込んできた光景は、ギャングの奴らが数人血まみれで地面に這いつくばり、
真也さんや京介達の手には鉄パイプが握られていて、
衣服が乱れて髪をぼさぼさにして呆然と立ち尽くす恵美先輩の近くにはスーツを着た強面の大人が数人居て、
私達と一緒に到着した男達はその人達に頭を下げた。
「先輩…大丈夫ですか?」
「……。」
恵美先輩は何も答えず、
黙って下を向いていた。