走り続け、眠る前に
自分で言うのもなんだけど、
三人の中で、一番マジメだった私の口からそんなセリフが出た事に、
二人は目を丸くして驚いていた。
タバコは冗談だけど、私はこの時、八代達に近づきたいと思った。
自分から何かに足を踏み入れたいと思う事は初めての経験で、
私という人間が、そんな行動力を持っていたという事に、一番ビックリしたのは、当の私自身だった。
「夏美、部活いいの?」
帰り道、私がそう聞くと、
夏美は首を横に振った。
「部活なんかより私は今、猛烈に感動している…。
なあ、静香さん」
「…そうだな、夏美さん」
「………?」