走り続け、眠る前に
同じクラスに美術部は私の他に相原さんだけだった為、少し申し訳なく感じた。
「うん…ごめんね」
「そっか…」
物静かで、私に似た雰囲気の相原さんは、私と同じで人付き合いが苦手らしく、
部活でも私以外にはあまり自分から喋りかけず、先生や先輩に話しかけられ、それに対し答える姿の方が多かった。
「マードカ、早く行こうぜ。
…ん?どしたの。
相原さんも不良やるかい?」
「やめろって夏美…
ごめんね相原さん、また明日ね」
「あ…う、うん。
またね、マドカちゃん」
相原さんをイジリたそうな夏美の背中に手を当て、私達は教室を出た。