走り続け、眠る前に
「なあ、これどう思う?」
夏美の前でしゃがみ込み、スカートを掴んで仲間達に振り返る金髪の女。
三年の郁美先輩。
「アウトだなアウト〜。
一年だろ、お前、勇気あんな〜」
ケラケラと笑いながら近寄る、同じく三年の早苗先輩。
「お前、どMかよ…
一年でこの短さとか、ヤキ入れて下さいって言ってる様なもんだろ…」
呆れ顔で夏美を下から見上げる郁美先輩がそう言うと、
隣に居た静香がコッソリと耳打ちしてきた。
「…マドカ、
夏美のバカ、足長いんですとか笑えない冗談かましたら、見捨てて逃げような」
「………。」