走り続け、眠る前に
「ウチらにも乗せてよ、原チャリ」
静香がそう言うと、真也はクスッと笑って答えた。
「ダーメ」
「ケチ、夏美、やっちまえ」
「おっしゃあー!
わき腹地獄で爆笑させてやる」
「いや…俺、わき腹効かねえし…」
夏美が真也のわき腹をくすぐっていると、ベッドから起き上がった達也がボソッと言った。
「昼間は危ねえからダメだけど、夜ならいんじゃね?
中央公園の奥の方で、少しだけなら」
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