クールな身代わり王女は、騎士の熱愛に気づけない
3・隣国の王子
「まあ、セイラ様よ」
「本日も愛らしいですな」
「お隣の女性は、お付きの人かしら?」
会場を歩いて、用意されている王女専用の席へ向かう途中、四方八方からセイラを褒め称える声が聞こえてきた。町で出会ったお転婆な印象とはまったく異なり、まるで別人のようだ。
ようやく席に辿り着いて座るが、緊張ですでに汗をかいていた。
「ねえ、ノキア。そういえば、聞くの忘れていたんだけれど、あなたってダンス踊れる?」
こっそりと、斜め後ろに待機していたセイラが耳打ちしてきた。
「え、まあ、基本的なステップは……」
「よかった! この後ダンスがあるから、そこで失敗すると怪しまれちゃうからさぁ!」
「……そういう大事なことは、もっと早く言うように、な……」
ノキアは、観念したようにため息をついた。
やがて音楽がワルツに変わり、ダンスの時間になった。周りの者はパートナーを見つけ、次々と踊っていく。
「セイラ殿、踊っていただけますか?」
「本日も愛らしいですな」
「お隣の女性は、お付きの人かしら?」
会場を歩いて、用意されている王女専用の席へ向かう途中、四方八方からセイラを褒め称える声が聞こえてきた。町で出会ったお転婆な印象とはまったく異なり、まるで別人のようだ。
ようやく席に辿り着いて座るが、緊張ですでに汗をかいていた。
「ねえ、ノキア。そういえば、聞くの忘れていたんだけれど、あなたってダンス踊れる?」
こっそりと、斜め後ろに待機していたセイラが耳打ちしてきた。
「え、まあ、基本的なステップは……」
「よかった! この後ダンスがあるから、そこで失敗すると怪しまれちゃうからさぁ!」
「……そういう大事なことは、もっと早く言うように、な……」
ノキアは、観念したようにため息をついた。
やがて音楽がワルツに変わり、ダンスの時間になった。周りの者はパートナーを見つけ、次々と踊っていく。
「セイラ殿、踊っていただけますか?」