クールな身代わり王女は、騎士の熱愛に気づけない
6・資格はない
どのくらい意識を失っていただろうか、ここでぐずぐずしている暇はなかった。
幸い、爆発の煙が充満しており、向こう側の王子の姿は見えなくなり好都合だった。
重い体を起こし、セイラの姿を確認する。
「セイラ、大丈夫か?」
駆け寄ると、セイラは足を押さえていた。どうやら挫いたようだ。
「わたしは大丈夫……。でも、もう走れそうもない……。アルバート王子がここまでやるなんて……。この書類は、あなたが……」
セイラは、書類の入った筒を差し出した。
「ダメだ、一緒に逃げよう」
「わたしは大丈夫。絶対に殺されないから。でも、あなたは見つかったら殺されるわ。だから、今は、逃げて……。わたしは、そこの影に隠れているから……」
「……わかった。デュランを探して、助けに来る」
その時、こちらへ向かってくる足音が聞こえた。先ほどの爆発音を聞いて、警備兵が駆けつけたのだ。ノキアは、見つからないうちにその場を離れた。セイラを救えなかった、自分の非力さを悔いて。
「私は……無力だ……!」
幸い、爆発の煙が充満しており、向こう側の王子の姿は見えなくなり好都合だった。
重い体を起こし、セイラの姿を確認する。
「セイラ、大丈夫か?」
駆け寄ると、セイラは足を押さえていた。どうやら挫いたようだ。
「わたしは大丈夫……。でも、もう走れそうもない……。アルバート王子がここまでやるなんて……。この書類は、あなたが……」
セイラは、書類の入った筒を差し出した。
「ダメだ、一緒に逃げよう」
「わたしは大丈夫。絶対に殺されないから。でも、あなたは見つかったら殺されるわ。だから、今は、逃げて……。わたしは、そこの影に隠れているから……」
「……わかった。デュランを探して、助けに来る」
その時、こちらへ向かってくる足音が聞こえた。先ほどの爆発音を聞いて、警備兵が駆けつけたのだ。ノキアは、見つからないうちにその場を離れた。セイラを救えなかった、自分の非力さを悔いて。
「私は……無力だ……!」