人生 ラン♪ラン♪ラン♪ ~妻と奏でるラヴソング~ 【新編集版】
        ♪ 2019年2月~ ♪

 2月1日の朝、朝食を済ませて気合を入れた。
 本棚に寝かせていた『人生二毛作』の推敲を始める時が来たのだ。
 大げさなようだが、自分にとって神聖な日のように思えたし、身を清めたいと思ったくらいだった。
 
 1回目の推敲が終わったのは1週間後だった。
 原稿には数多(あまた)の付箋紙が貼られていた。
 100や200では済まないほどだった。
 誤字脱字に加えて、てにをは(・・・・)の間違いも多かった。
 句読点のおかしなところもかなりあった。
 パソコンでの修正に半日ほどかかった。
 
 その後も推敲をする度に100以上の修正点が見つかった。
〈何故前回気づかなかったのだろう?〉と思うようなイージーミスも多かった。
『推敲をすればするほど文章が磨かれていく』とものの本には書かれているが、それ以前のところでとどまり続けていた。

 続けて4回の推敲をした時点で嫌になった。
 というよりも気持ち悪くなった。
 同じ文章を何回も読むことに耐えられなくなった。
 それを妻に話すと、「少し離れた方がいいんじゃない」とアドバイスされた。
 それに従うことにした。
 
 
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