人生 ラン♪ラン♪ラン♪ ~妻と奏でるラヴソング~ 【新編集版】
ショックだった。
うまくいっていると、今まで思っていた。
理想的な夫婦とは言えないかもしれないが、悪くはないと思っていた。
それなのに、妻は離婚を考えていた。
それも、一度ならず二度までも。
なんで……、
頭の中で同じ言葉がグルグル回った。
しかし、それに対する答えはなかった。
確かに仕事中毒だったことは認めざるを得ないが、浮気をしたことはないし、暴力を振るったこともない。
ギャンブルにはまったこともない。
模範的な亭主と自負していたのだ。
それなのに妻の評価は違っていた。
離婚を真剣に考えるほど追い詰められていたのだ。
それだけでなく、実際に離婚届に記入までしていたのだ。
気づかなかった……、
良い亭主と思い込んでいた自分が馬鹿みたいに思えてきた。
妻は幸せだと思い込んでいた自分が無知の塊に思えた。
かなり落ち込んだ。
すると、〈熟年離婚〉という言葉が思い浮かんだ。
〈定年離婚〉という言葉も追いかけてきた。
定年退職の日に花束を持って帰った夫に対して「長い間お世話になりました」と三つ指ついて妻が離婚を切り出すドラマを見たことがあるが、それが我が身に降りかかっていたかもしれないと思うと、ぞっとした。
うまくいっていると、今まで思っていた。
理想的な夫婦とは言えないかもしれないが、悪くはないと思っていた。
それなのに、妻は離婚を考えていた。
それも、一度ならず二度までも。
なんで……、
頭の中で同じ言葉がグルグル回った。
しかし、それに対する答えはなかった。
確かに仕事中毒だったことは認めざるを得ないが、浮気をしたことはないし、暴力を振るったこともない。
ギャンブルにはまったこともない。
模範的な亭主と自負していたのだ。
それなのに妻の評価は違っていた。
離婚を真剣に考えるほど追い詰められていたのだ。
それだけでなく、実際に離婚届に記入までしていたのだ。
気づかなかった……、
良い亭主と思い込んでいた自分が馬鹿みたいに思えてきた。
妻は幸せだと思い込んでいた自分が無知の塊に思えた。
かなり落ち込んだ。
すると、〈熟年離婚〉という言葉が思い浮かんだ。
〈定年離婚〉という言葉も追いかけてきた。
定年退職の日に花束を持って帰った夫に対して「長い間お世話になりました」と三つ指ついて妻が離婚を切り出すドラマを見たことがあるが、それが我が身に降りかかっていたかもしれないと思うと、ぞっとした。