人生 ラン♪ラン♪ラン♪ ~妻と奏でるラヴソング~ 【新編集版】
それにしても、ヒナは可愛かった。
目が離せなくなるほど愛らしかった。
それを目で追っているうちにふと、〈もしわたしたちに子供がいたら〉という思いが湧いてきた。
もし妻が子育てをしていたら……、
毎日忙しくて、子供の日々の成長に目がいって、離婚の『り』の字も思い浮かばなかったのではないだろうか。
それに、わたしと妻の会話も違ったものになっていただろう。
会話の中心に子供のことがあり、常にそれが共通の話題となっていたはずだ。
しかし、残念ながら子供はできなかった。
妻と二人だけの変化のない毎日を続けるしかなかった。
それに、不要族になる前のわたしは毎日帰りが遅く、テレビのニュース番組を見ながら夕食を黙々と食べるだけで、妻のことを思いやる余裕を持っていなかった。
テレビを見ながら、ご飯を食べながら、仕事のことばかり考えていたのだ。
妻から話しかけられても上の空だったし、適当な返事で誤魔化していたように思う。
その度に妻はがっかりしていたのだろう。
それだけでなく、このままの生活を続けることに疑問を持ち始めたに違いない。
目が離せなくなるほど愛らしかった。
それを目で追っているうちにふと、〈もしわたしたちに子供がいたら〉という思いが湧いてきた。
もし妻が子育てをしていたら……、
毎日忙しくて、子供の日々の成長に目がいって、離婚の『り』の字も思い浮かばなかったのではないだろうか。
それに、わたしと妻の会話も違ったものになっていただろう。
会話の中心に子供のことがあり、常にそれが共通の話題となっていたはずだ。
しかし、残念ながら子供はできなかった。
妻と二人だけの変化のない毎日を続けるしかなかった。
それに、不要族になる前のわたしは毎日帰りが遅く、テレビのニュース番組を見ながら夕食を黙々と食べるだけで、妻のことを思いやる余裕を持っていなかった。
テレビを見ながら、ご飯を食べながら、仕事のことばかり考えていたのだ。
妻から話しかけられても上の空だったし、適当な返事で誤魔化していたように思う。
その度に妻はがっかりしていたのだろう。
それだけでなく、このままの生活を続けることに疑問を持ち始めたに違いない。