地味顔シンデレラは王子様を調教す!【マンガシナリオ】
第五話 見た目以外の俺を見ろよ。
○学校・保健室
千波の言葉に顔を顰める尚弥。
尚弥「お医者様ごっこ? 千波、お前俺のこと軽い男だって勘違いしてるだろ。見た目以外の俺を見ろよ。そんな他の男が好きなフリみたいな駆け引きいらねーから。おい、根本! 千波を病院に連れてくから、今日は早退するって担任に伝えとけ!」
藤堂尚弥に手を握られ連れ出されそうになり千波の心臓は限界を迎えそうになる。
突然、名前を呼び捨てにされ心臓の高鳴りが止められそうにない。
理一郎「ちょっと待って! 病院に連れていくなら僕が」
尚弥「俺の家、病院なんで⋯⋯ガリ勉君は静かにしてろよ」
尚弥が強引に千波を保健室の外へと連れ出した。
○学校・教室
まだ誰もいない教室で千波に荷物をまとめるように求める尚弥。
千波「わ、私、本当にもう痛くも痒くもないの。だから病院に行く必要も、早退する必要もない。むしろ美容院に行って髪でも切ってこようかと思っているところ」
千波が狼狽えながら尚弥にアピールすると尚弥はニヤリと笑った。
尚弥「病院で診てもらう必要はあるだろ。俺が好きな自分を忘れたみたいだし。髪、こんな綺麗なのに切っちゃだめだろ」
尚弥が千波の髪を持ち上げ口づけをしてくる。
千波はひたすらに黙るしかなかった。
○藤堂総合病院・脳神経外科
美しい色白の女医さんが近づいてくる。
見知らぬ女医「ごめんなさいね。尚弥が怪我させたみたいで⋯⋯」
深々と頭を下げ検査室に入っていく女医を見送ると、思わず尚弥の顔を見る千波。
尚弥「アレ、俺の母親」
千波「私、藤堂君のせいで怪我した訳じゃないよね。角度的に藤堂君が投げたボールじゃなかったはず」
尚弥「やっぱり俺のことずっと見てるじゃん」
尚弥の言葉に千波は恥ずかしさで震えた。
検査の順番が来てMRI検査するも、問題はなかった。
千波「初めてあんな大掛かりな検査した。すごいね。体の中全てを見られているみたい」
千波は検査着に着替えるのも、大きな検査も初めてで興奮していた。
そんな千波を可愛く思うように尚弥が笑いながら耳元で囁いてくる。
尚弥「千波の全ても見てあげよっか。ご所望ならばお医者様ごっこで⋯⋯」
千波「そういうイカガワシイ事は他の女の子として。私、着替えてくるね」
千波は動揺を悟られないようにそっと更衣室に行く。
着替えている時の記憶もないくらい千波は動揺していた。
更衣室を出ると尚弥が待っていた。
尚弥「送ってく⋯⋯」
千波「一人で帰れるよ」
尚弥「好きな女を怪我させた⋯⋯だから安全に家まで送って俺自身が安心したい」
真剣な目で見つめてくる尚弥に頷くしかない千波。
○千波の家
千波は家までお互い無言で尚弥に送って貰った。
千波「ありがとう。じゃあ、またね」
尚弥「教えておく! 千波が好きなのは俺だから。今度変な勘違いしたらキスするぞ」
千波「何、言って⋯⋯」
千波が言い終わらないうちに軽い口づけが千波の唇に落ちてくる。
動揺して真っ赤になる千波を置いて尚弥は去っていった。
○千波の部屋
家に入るなり家族と会えるような顔ではないと気づいた千波は部屋に直行する。
鏡を見て、自分がリンゴのように真っ赤だと気がつく千波。
千波「やばっ!」
突如、鏡に未来のアジアンビューティーな未来の千波が映る。
未来の千波「何がヤバいの? 随分メス臭い顔してるわね。あんた、私が忠告したのに藤堂尚弥と何かあったでしょ」
未来の千波の言葉に動揺する千波。
千波「藤堂王子に告白されました。でも、ちゃんと断って根本君が好きだと伝えました」
未来の千波「っで? 根本君はどんな感じただった?」
千波は首を傾けながら根本理一郎の表情を思い出そうとする。
未来の千波「はぁ、最悪⋯⋯。結局、藤堂尚弥に取り込まれてるじゃない。私が欲しいのは根本理一郎の情報なの!」
急に心情を吐露し始めた未来の千波に戸惑う千波。
よく見ると未来の千波はメイクでも隠せないくらいのクマがあり疲れた顔をしている。
千波「えっ? 情報収集がしたかったんですか?」
未来の千波「そうよ。25歳の同窓会で私に告白してきたのは藤堂尚弥だけじゃない。手の届かないような存在になってた根本君も高校の時に私を好きだったって言ってくれたの⋯⋯」
千波「でも、千波さんは藤堂王子を選んだんですよね。それを、後悔してるってことですか?」
未来の千波「貴方の言う通りよ! 死ぬ程、あの時の選択を後悔してる。幸せになれそうな未来があったのに、不幸な未来を選んだ自分を! だから、わざわざ貴方に根本君の調査を頼んだんじゃない。私、今からでも根本君のところに行って平気? どれくらい根本君は私のこと好きだった?」
千波の言葉に顔を顰める尚弥。
尚弥「お医者様ごっこ? 千波、お前俺のこと軽い男だって勘違いしてるだろ。見た目以外の俺を見ろよ。そんな他の男が好きなフリみたいな駆け引きいらねーから。おい、根本! 千波を病院に連れてくから、今日は早退するって担任に伝えとけ!」
藤堂尚弥に手を握られ連れ出されそうになり千波の心臓は限界を迎えそうになる。
突然、名前を呼び捨てにされ心臓の高鳴りが止められそうにない。
理一郎「ちょっと待って! 病院に連れていくなら僕が」
尚弥「俺の家、病院なんで⋯⋯ガリ勉君は静かにしてろよ」
尚弥が強引に千波を保健室の外へと連れ出した。
○学校・教室
まだ誰もいない教室で千波に荷物をまとめるように求める尚弥。
千波「わ、私、本当にもう痛くも痒くもないの。だから病院に行く必要も、早退する必要もない。むしろ美容院に行って髪でも切ってこようかと思っているところ」
千波が狼狽えながら尚弥にアピールすると尚弥はニヤリと笑った。
尚弥「病院で診てもらう必要はあるだろ。俺が好きな自分を忘れたみたいだし。髪、こんな綺麗なのに切っちゃだめだろ」
尚弥が千波の髪を持ち上げ口づけをしてくる。
千波はひたすらに黙るしかなかった。
○藤堂総合病院・脳神経外科
美しい色白の女医さんが近づいてくる。
見知らぬ女医「ごめんなさいね。尚弥が怪我させたみたいで⋯⋯」
深々と頭を下げ検査室に入っていく女医を見送ると、思わず尚弥の顔を見る千波。
尚弥「アレ、俺の母親」
千波「私、藤堂君のせいで怪我した訳じゃないよね。角度的に藤堂君が投げたボールじゃなかったはず」
尚弥「やっぱり俺のことずっと見てるじゃん」
尚弥の言葉に千波は恥ずかしさで震えた。
検査の順番が来てMRI検査するも、問題はなかった。
千波「初めてあんな大掛かりな検査した。すごいね。体の中全てを見られているみたい」
千波は検査着に着替えるのも、大きな検査も初めてで興奮していた。
そんな千波を可愛く思うように尚弥が笑いながら耳元で囁いてくる。
尚弥「千波の全ても見てあげよっか。ご所望ならばお医者様ごっこで⋯⋯」
千波「そういうイカガワシイ事は他の女の子として。私、着替えてくるね」
千波は動揺を悟られないようにそっと更衣室に行く。
着替えている時の記憶もないくらい千波は動揺していた。
更衣室を出ると尚弥が待っていた。
尚弥「送ってく⋯⋯」
千波「一人で帰れるよ」
尚弥「好きな女を怪我させた⋯⋯だから安全に家まで送って俺自身が安心したい」
真剣な目で見つめてくる尚弥に頷くしかない千波。
○千波の家
千波は家までお互い無言で尚弥に送って貰った。
千波「ありがとう。じゃあ、またね」
尚弥「教えておく! 千波が好きなのは俺だから。今度変な勘違いしたらキスするぞ」
千波「何、言って⋯⋯」
千波が言い終わらないうちに軽い口づけが千波の唇に落ちてくる。
動揺して真っ赤になる千波を置いて尚弥は去っていった。
○千波の部屋
家に入るなり家族と会えるような顔ではないと気づいた千波は部屋に直行する。
鏡を見て、自分がリンゴのように真っ赤だと気がつく千波。
千波「やばっ!」
突如、鏡に未来のアジアンビューティーな未来の千波が映る。
未来の千波「何がヤバいの? 随分メス臭い顔してるわね。あんた、私が忠告したのに藤堂尚弥と何かあったでしょ」
未来の千波の言葉に動揺する千波。
千波「藤堂王子に告白されました。でも、ちゃんと断って根本君が好きだと伝えました」
未来の千波「っで? 根本君はどんな感じただった?」
千波は首を傾けながら根本理一郎の表情を思い出そうとする。
未来の千波「はぁ、最悪⋯⋯。結局、藤堂尚弥に取り込まれてるじゃない。私が欲しいのは根本理一郎の情報なの!」
急に心情を吐露し始めた未来の千波に戸惑う千波。
よく見ると未来の千波はメイクでも隠せないくらいのクマがあり疲れた顔をしている。
千波「えっ? 情報収集がしたかったんですか?」
未来の千波「そうよ。25歳の同窓会で私に告白してきたのは藤堂尚弥だけじゃない。手の届かないような存在になってた根本君も高校の時に私を好きだったって言ってくれたの⋯⋯」
千波「でも、千波さんは藤堂王子を選んだんですよね。それを、後悔してるってことですか?」
未来の千波「貴方の言う通りよ! 死ぬ程、あの時の選択を後悔してる。幸せになれそうな未来があったのに、不幸な未来を選んだ自分を! だから、わざわざ貴方に根本君の調査を頼んだんじゃない。私、今からでも根本君のところに行って平気? どれくらい根本君は私のこと好きだった?」