月 光
次の日の朝、目が覚めると、カーテンの隙間から陽射しが差し込んでいた。
わたしはカーテンを開けると、両手を上げて大きく伸びをした。
こんなにスッキリ目が覚めたのは初めてかもしれない。
すると、パンが焼ける良い匂いがしてきた。
寝過ぎちゃったのかな?
わたしは急いで部屋から出ると、階段を駆け下りた。
「おはようございます。」
「おっ、灯ちゃん!おはよう!」
わたしの挨拶にケイシさんは元気よく挨拶をし返してくれた。
そして、そのケイシさんの横では「おはよう。よく眠れた?」とエプロン姿のアリスさんが顔を出して訊いてくれた。
「はい、眠れました。」
「そう。良かった。」
そう言って微笑むアリスさん。
そして、わたしはふとハンモックがある方に視線を向けた。
そこにリュウサさんの姿はなかった。
「リュウサさんは?」
わたしがそう訊くと、ケイシさんが「夜中なんかあったみたいだな。」と言った。
「大丈夫ですかね、、、。」
「大丈夫!リュウサも俺と同じくらい強いから!」
そう言ってケイシさんは笑ったのだった。