月 光
「そういえば、ケイシさんとアリスさんは付き合ってるんですか?」
突然のわたしの言葉に二人が「「えっ?!」と声を揃える。
「二人とも仲良さそうだったので、、、」
わたしがそう言うと、アリスさんは「付き合ってないよ。ただの仲間。」と言って、ケイシさんに「ねっ!」と訊いていた。
ケイシさんは「まあな!」と言ったあと、ニヤッと不敵な笑みを浮かべ、「アリスは、リュウサだもんなぁ〜!」と言って茶化していた。
「ちょっと!もうやめてよ〜!」
そう言いながら、アリスさんはケイシさんの肩を叩いていた。
「リュウサとアリスは幼馴染なんだよ。だから、な?」
茶化すのが止まらないケイシさんに怒ったアリスさんは、「ケイシの朝ご飯なし!!」と言い、ケイシさんは慌てて「あー!ごめんごめん!許して、アリス〜!」と謝り、ご機嫌取りに肩揉みをしてあげていた。
そんなやり取りもわたしには新鮮でクスッと笑ってしまった。
そして、自然と笑えている自分に驚いたのだった。
すると、玄関の扉が開いた。
入ってきたのは、リュウサさんだった。