小さな恋のトライアングル
「たっだいまー!あー、ひさしぶりにかえってきたぜ」
「ふふふ、ここはがっくんの2つ目のおうちだね」
「そうだよ。まみもだろ?」
「うん、そうかも」

二人でうがい手洗いすると、晩ご飯の準備を始めた。

「今夜はね、すき焼きだよー」
「イエーイ!すきすき、すきやきー」
「あはは!好き好き、すき焼きー」

キッチンに踏み台を置いて、岳は真美が切ったニンジンを型で抜いていった。

「まみはハートで、おれはおほしさまね」
「潤おじさんは?」
「さんかく」
「ビミョー!」

楽しく笑いながら下ごしらえすると、ダイニングテーブルですき焼き鍋を囲んだ。

「おいしい!やっぱりまみのりょうりは、いぶくろにしみわたるな」
「岳、どこでそんなセリフ覚えんだよ?」

岳の言葉に潤が呆れて、真美が笑う。

3人の時間は懐かしく楽しかった。
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