小さな恋のトライアングル
夜は岳を挟んで3人でベッドに入った。

「まみ、おれがいなくてさみしかった?」
「うん、さみしかった。がっくんは?」
「おれも。だけどおれは、ママをまもらないといけないからな」
「そっか。がっくんはママにやさしいね。ママもがっくんのこと、だいすきなんだよ」

うん、と答えてから、岳はくるりと潤を振り返る。

「じゅん。おれがいないときは、まみのことまもってやって」
「えっ?!あ、うん。分かった」
「おとこのやくそくな」
「おお、約束する」

しっかり頷き合うと、岳はまた真美の方に身体を向けた。

「まみ、じゅんのこと、かちょーってよばなくなったんだな?」
「えっ?あ、そうなの」
「まみもえらくなったの?かちょーってよばなくても、おこられないんだな?」
「うん、怒られないの。ちょっと近い存在になったのかな?」
「そっか。レベルアップだな」
「うん、レベルアップ。えへへー」
「まみ、うれしそう」

子どもってほんとによく見てるな、と感心しながら、潤は片肘をついて二人の様子を微笑ましく見守っていた。
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