小さな恋のトライアングル
明るい音楽が流れ、お友達と手を繋いだ岳が、凛々しい顔で入場して来た。
「きゃー、岳くん!かっこいい!」
「おふくろ、うるさい」
興奮する祖母を止めていると、今度は横からカシャカシャカシャ!と、たたみかけるようなシャッター音が響く。
「親父、連写し過ぎ!もはやパラパラ漫画だぞ」
必死で両親を止める樹に、都は思わず吹き出しそうになった。
校長先生の挨拶があり、クラスごとに担任の先生が発表される。
「それではこれから、先生が皆さんのお名前を呼びます。呼ばれたら大きな声で『はい』と返事をしてくださいね」
岳の担任となる、まだ若い女の先生が前に立った。
「赤石 幹太くん」
「はい」
「臼井 友春くん」
「はい」
岳はドキドキしながら自分の番を待つ。
(まだかな、おそいな。あれ?おれのなまえ、ちゃんとよばれるかな?)
不安になった時、先生が岳と目を合わせて名前を呼んだ。
「三原 岳くん」
「……はいっ!」
「あら、いいお返事ですね。良く出来ました」
岳は満面の笑みで後ろを振り返る。
そこには泣き笑いの表情の都、樹、そして祖父母の姿があった。
「きゃー、岳くん!かっこいい!」
「おふくろ、うるさい」
興奮する祖母を止めていると、今度は横からカシャカシャカシャ!と、たたみかけるようなシャッター音が響く。
「親父、連写し過ぎ!もはやパラパラ漫画だぞ」
必死で両親を止める樹に、都は思わず吹き出しそうになった。
校長先生の挨拶があり、クラスごとに担任の先生が発表される。
「それではこれから、先生が皆さんのお名前を呼びます。呼ばれたら大きな声で『はい』と返事をしてくださいね」
岳の担任となる、まだ若い女の先生が前に立った。
「赤石 幹太くん」
「はい」
「臼井 友春くん」
「はい」
岳はドキドキしながら自分の番を待つ。
(まだかな、おそいな。あれ?おれのなまえ、ちゃんとよばれるかな?)
不安になった時、先生が岳と目を合わせて名前を呼んだ。
「三原 岳くん」
「……はいっ!」
「あら、いいお返事ですね。良く出来ました」
岳は満面の笑みで後ろを振り返る。
そこには泣き笑いの表情の都、樹、そして祖父母の姿があった。