90'sシリーズ/外伝
彼女はケイティという名を名乗っていて、ケイティはその後、50代くらいの男を捕まえると、一時間程で同じ場所へ戻って来た。
「あんた、まだ居たの?」
道路沿いの縁石に座り込んで待っていると、ケイティは私の横に立ってタバコに火をつけた。
『私に色々教えてよ、ケイティ』
「娼婦なんて、何も良い事ないよ。
あんたいくつなの?」
『13』
「…ふうん。大変だねえ、お互い」
『別に。楽に生きれた事なんて無いし、今が大変かどうかなんて私には分からない』
「……」