『准教授・駿河台ひばり』 ~変人・奇人の時代~  【新編集版】
 一気に読み進めた。
 知っていることも少なからずあったが、未知のことも多かった。
 2人の天才の言動に感動したし、特異な才能を互いに認め合う関係を羨ましいと思った。
 そして、この2人に影響を受けながら自らを磨いていった先見さんの青春に思いを馳せた。
 
 読み終わってゴロンとベッドに横になると気持ちのいい余韻に包み込まれたせいか、ソニーとホンダか~と思わず呟いてしまったが、その時、不意に父の顔が浮かんできた。
 すると、久しぶりに実家に帰ってみようかな、という気になった。
 目を瞑ると、寡黙で不愛想な父と笑みを絶やさない母の姿が浮かんできた。

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