御曹司たちの溺愛レベル上昇中
『わたくしの番号です。アパートのお話に加え、長話になってしまいましたが、ご検討を』
『あっ……はい』
『では、わたくしはこれで失礼致します』
深々とお辞儀をしてご老人は帰っていく。
――なんか、この短時間で凄い濃い話ばかりだったな。
「この話を蹴ったら、わたし本当にホームレスになるかもしれない」
野宿の女子高校生生活……絶対イヤだ。
「……よし」
それからわたしは、両親に電話をして取り壊しの件とシェアハウスの件を話した。
どちらにも驚いていたが、信用できる企業の方なら問題ないのでは、と。
両親からも社長さんとご老人への電話をして話をしてくれるとも言ってくれた。
わたしが、最終的にどうしたいか決めていい、シェアハウスを断るなら、新しいアパートを探そうって。