御曹司たちの溺愛レベル上昇中
──程なくして、わたしは着替えを済ませ静かに扉を開けた。
やっぱりか……
ちょこん、と三人廊下に座って待機していたのだ。
「滑らないし、心配ご無用って分かったでしょ?もう出待ちなしね」
キッチンに向かいながらそう伝えれば、雪さんだけは素直に頷いてるけども……
「颯くん、響くんー?」
「……はーい」
「……ん」
妥協するような返事。ま、いいか。
シュンとする二人を一瞥して、わたしは冷蔵庫からお茶のボトルを取り出した。
その時、インターホンが響き
わたしたちは顔を見合わせた。
──誰だろ