御曹司たちの溺愛レベル上昇中
こんなはずじゃなかった


鍵を開けて、小さく"お邪魔しまーす……"と言って、中へあがった。


「ひ、広いっ」


万年貧乏、アパート暮らししか経験のないわたしにとって一軒家は夢のような空間だっ。


廊下を歩くだけで、こんなに楽しいのはおかしいかもしれないけど……


「おぉ……」


飾ってある絵画は、何が描かれているのかさっぱりわからない。


「でも高そう……触らないようにしよ」


高そうなものを見ると、ちょっと怖くなる。

落としたら、とか

壊したら、とか。



……まあ、わたしには無縁かもだけど。



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