御曹司たちの溺愛レベル上昇中
大きな段ボールを抱えてきた響くんは、すぐ箱を開いて中身を確認した。
「どうします?結構材料揃ってますけど」
わたしと小鳥遊くんも一緒に覗きながら、今日の献立を考える。
野菜は大方揃ってるし、調味料はコンロのところにある……あ。
わたしは段ボールの隅に四角い箱を見つけた。
「……カレーとか?」
わたしのド定番かもしれない提案。
どうかな?という視線を送れば、二人は頷いてくれた。
「多めに作れば明日にもまわせますしね。賛成です」
「カレーのモト的なやつ?辛口しかねぇけど?」
小鳥遊くんはカレールーを取り出してわたしに見せる。パッケージの辛口の文字指さしながら。
「わたしは平気だよ。二人が大丈夫ならカレーにしよっか」
「ならそうしましょ」
決まった。
早速野菜に手を伸ばしかけたところで、小鳥遊くんがわたしたちに言った。
「それはいいけど……誰が作んの?」