背中
生徒玄関までやってくるバスの前で、卒業生たちは最後の別れを惜しんでいた。
3年間過ごした仲間たちと握手する人。
校舎を寂しそうに触る人。
じっと卒業証書が入った筒を見つめる人。
「ほら、あそこ!」
息を切らしながらキリコが指差すと、そこには校舎の前で写真を撮ってもらっている背中があった。
それを見ると、サトミは焼けるように熱くなった肺を押さえながら駆け出した。
3年間過ごした仲間たちと握手する人。
校舎を寂しそうに触る人。
じっと卒業証書が入った筒を見つめる人。
「ほら、あそこ!」
息を切らしながらキリコが指差すと、そこには校舎の前で写真を撮ってもらっている背中があった。
それを見ると、サトミは焼けるように熱くなった肺を押さえながら駆け出した。