背中
サトミは困ってしまった。
そしてしばらく何かを考えていたが、うん、と頷くとそのカバンを膝の上に載せ、開きっぱなしのカバンの口に手をかけた。
中には、先ほど散らばったものが、乱雑に入っていた。
悪いとは思ったが、革の手帳を開いてみる。
名前でもあれば届けられるのではないか、そう自分に言い聞かせたが、本音のところは何かが起こることを期待していたのかもしれない。
その手帳にはびっしりと予定が書き込まれていた。
会議、来客、現場へ移動・・・。
そのあまりの忙しさに、サトミの目は回りそうになった。
しかしその目は、すぐに手帳のすみに書かれた文字に釘付けになった。
(なんだ・・・これ?)
それは、目で追うのが苦痛になるほどの小さな小さな文字であった。
そしてしばらく何かを考えていたが、うん、と頷くとそのカバンを膝の上に載せ、開きっぱなしのカバンの口に手をかけた。
中には、先ほど散らばったものが、乱雑に入っていた。
悪いとは思ったが、革の手帳を開いてみる。
名前でもあれば届けられるのではないか、そう自分に言い聞かせたが、本音のところは何かが起こることを期待していたのかもしれない。
その手帳にはびっしりと予定が書き込まれていた。
会議、来客、現場へ移動・・・。
そのあまりの忙しさに、サトミの目は回りそうになった。
しかしその目は、すぐに手帳のすみに書かれた文字に釘付けになった。
(なんだ・・・これ?)
それは、目で追うのが苦痛になるほどの小さな小さな文字であった。