背中
第十四章 頑張る
頑張る季節
土門がコーヒーショップの扉を開けると、そこには懐かしい顔が並んでいた。
地元の大学の医学部に進学した尾上。
美容師として腕を振るう香澄。
市役所で頑張る奈央。
東京の大学に行ってしまったケンジと、家計が厳しく働き続ける裕美の姿がないのが残念であったが、高校時代いつも一緒の仲間たちだ。
土門が席に着くと、モデルのように整った顔をした香澄が、土門を見てぷうっと笑った。
「七三じゃん!」
去年の夏に部活を引退してからのばした髪が、きれいに分けられているのを見て堪えられなくなったらしい。
「いいじゃない。真面目そうでいいと思うよ。」
香澄のほうをちらりと見ながら、小柄でかわいらしい印象を与える奈央はそう言った。
四人は、現在の生活をそれぞれに話した。
全員種類こそ違え、新しい生活に悩みを抱えていた。
その悩みは全て共感が出来、土門は心の底でほっと胸をなでおろした。
地元の大学の医学部に進学した尾上。
美容師として腕を振るう香澄。
市役所で頑張る奈央。
東京の大学に行ってしまったケンジと、家計が厳しく働き続ける裕美の姿がないのが残念であったが、高校時代いつも一緒の仲間たちだ。
土門が席に着くと、モデルのように整った顔をした香澄が、土門を見てぷうっと笑った。
「七三じゃん!」
去年の夏に部活を引退してからのばした髪が、きれいに分けられているのを見て堪えられなくなったらしい。
「いいじゃない。真面目そうでいいと思うよ。」
香澄のほうをちらりと見ながら、小柄でかわいらしい印象を与える奈央はそう言った。
四人は、現在の生活をそれぞれに話した。
全員種類こそ違え、新しい生活に悩みを抱えていた。
その悩みは全て共感が出来、土門は心の底でほっと胸をなでおろした。