背中
第二章 出来心だった

ホームにて

「楽しかった」

「つらかった」

「かなしかった」


一日を過ごしたあとに、感想を書いていたのだろうか。

そこには、感情を表した一文が書き込まれていた。


「課長って意外といい奴」

「店員がかわいい」

時折混じる素朴な感想に、サトミは思わず微笑んだ。


(あれ?)

サトミは曜日周りに違和感を感じ、手帳を閉じて表紙を見た。


(これ、去年のだ・・・。)
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