マフィアの弾丸 Ⅲ





 「────っっ、ぃ。………や、」

 「……何が、」



 「………ッッキライ、」




 ____ぴたり、

 少し、動きが不自然なほどに妙に大人しく、止まった。



 上も、

 下も。



 うなじに回っていた熱も、下腹部にあった刺激も、面白いほどにピタリ。と。

 その『言葉』で揃って止んだのである。




 「っっ、つ、かれ、た。の、」

 「…あぁ」

 「…ん、ッ。…こんな、事する、の、イヤ。です」


 「…それから?」

 「っふ、」

 「他には?」


 「ッや、ッ…痛っ、」




 様子を窺うように、止まってくれたハズだった。

 それなのに、少女の意図するトコロとは裏腹に再開されてしまう行為。




 「…鬼だなアンタ」

 「黙ってろ」



 呆れかえったように口にするアーウェイを一刀両断(いっとうりょうだん)バッサリ、断ち切ったグレーブラック(ヘア)の美丈夫はもはや、理性もそぞろに近いようである。


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