マフィアの弾丸 Ⅲ





 雲を、掴んでいるような煌びやかなアソコは、私には到底、不釣り合いと
 自負する。



 ありとあらゆる社会階層のひしめいた、どこまでも
 駆け引きの重んじる世界、…界隈は。



 何も知らない一般庶民のじぶんが興味本位で
 あしを踏み入れるには、(いささ)かヤケドを負いすぎる、



 ・・・・・と。おもった、

 否、恥を知ったんだ。




 (……ちょっとだけ、自惚れもあった。あの人たちと近しいキョリに、いれる自分に)




 ────そんな邪推を振り払うべく、もう一度シャワーのお湯を頭から
 ぶっかけて
 嘆息をついて。



 (かえり)みればみるほど
 (かえ)って自身の欠点とゆーのか汚点と言うのか。


 矢鱈(やたら)めったら無自覚にも釘で刺してくるもんだから、

 また、疲れて頭かかえて俯いて、の
 悪循環。




 (・・・・・何で、こう、・・自分って不恰好かな)




 ただでさえ、カーフェイさん。…と、伊周(これちか)さんの、……キス。

 の件でいっぱいいっぱいだし、
 かと言って自分はあの人とどうこうなりたいの?とか聞かれても。



 それはソレでわからないし。

 分からない、



 解らない、・・・・ワケで、自分の感情の整理とか頭でおもっちゃう事とか兎にも角にも、

 いっぱいいっぱいなんだイマは。




 整頓できない、

 1人の時間・・・・・、無いと、いろんな物あたまのなかの思考で
 詰め込んじゃって、

 押し潰されそうで────…、


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