マフィアの弾丸 Ⅲ
錆びれた椅子に縛りつけられた、愚かな真似を仕出かしたこの、ブロンドヘアの女も、
所詮は
その一端にすぎなかったのであろう。
涙と鼻水でいろどられた美しい顔ばせが、これほどまでに
恐怖に塗れると醜く、アヒルのように変貌してしまうものなのか。
────…否、とは言え。
この女にまで魔の手が及ばなかったのは、せめてもの救いであるのかもしれない。
もしも"彼女"に、手酷い仕打ちをほどこしてしまった暁にはこの女豹はもう____、