マフィアの弾丸 Ⅲ





 「オ゛ィちょっと待てや」

 「イッタ!」




 ────のに、
 左腕をむんずと引っ掴まれ、ムリヤリ中に引き込まれたからだは
 後ろから羽交締めにされてしまって、
 身動きがまったく取れなくなってしまった。



 ────ってぇ、
 いやいやいやイヤイヤ



 ぜったい無理ぜったいムリ絶ッッ対、むりッィ!!!




 「お前ナニそれフツーに不自然だかンな普通にこれ見よがしに何、目ぇ逸らしてやがる
 っつーか隠し事してンの丸わかりだぞコラ」


 「…っナニ、無い」

 「だったらこっち見ろや」

 「それは、…ムリ」

 「テメェ喧嘩売ってんのか」



 いやイヤふつーに喧嘩売るよーなことしてキタのあんたじゃないか!!?




 「────あ?お前、ココどーした」


 「ちょっ、とナンっ、」

 「耳。…ピアスなんて開けてなかったろ」



 あっ、うわっやっべ、




 「あっ……いや、」


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