その祠の×には、××が××っ×いる
そんなことでいちいち呪われていたらキリがない。
というか、今回は別の意味で呪われている気がしてならないのだけど……。
「……はあ、」
随分と気味の悪い村長。気味の悪い噂。心霊スポット。
……ああ、なるほど。そういうことか。
だから、あの人は、こういうことを言われたら、あの場所で何をしていたか、ただ事実を言えって言ったんだ。
なるべく言わない方がいいと思っていたけれど、つまりはそういうことなのだろう。
「……安心してください。倒したままにはせず、きちんと直しましたから。それに、」
ずり下がってきていたシャベルを担ぎ直し、土で黒くなった汚れとは別の、赤黒い汚れがこびりついた段ボールを抱えて、わたしより背が低い村長を見下ろした。
「────あの祠、死体を埋めた場所の目印にちょうどよかったので、そんなに粗雑には扱っておりませんから」