Tageliet──永遠の秘薬──
母、アンネリーゼが亡くなったその日から、イザベラは同じ夢を度々見ていた。
その夢の中で彼女は、その女性を通して誰かを見ていたのだ。
「クリスティーナ」────その誰かが夢の中の彼女をそう呼んでいた気がする、と。
それが現実でないのは確かだけれど、それはごく一般的な夢とはまた違い、どちらかと言うと潜在的な意識や記憶に近いもの。そして不思議と今も色褪せることはないのだ。
季節は巡り月日が流れても、イザベラの中には未だ「クリスティーナ」そう呼ばれていた彼女の姿があった。
そして忘れられないものがもう一つ。
クラウス・リーフェンシュタール────彼のことだ。
あれからどれだけの夜を数え、月を見上げただろう?
なくした記憶は戻らないままだが、クラウスのことは一時たりとも忘れたことはない。あの輝くばかりに美しい銀髪と、想像を越える超絶的な美を湛えた容姿。そして低く心に響く声に、見たものを釘付けにする存在感。
クラウスの纏うその何もかもが魅力的で、彼女を虜にしていた。
その夢の中で彼女は、その女性を通して誰かを見ていたのだ。
「クリスティーナ」────その誰かが夢の中の彼女をそう呼んでいた気がする、と。
それが現実でないのは確かだけれど、それはごく一般的な夢とはまた違い、どちらかと言うと潜在的な意識や記憶に近いもの。そして不思議と今も色褪せることはないのだ。
季節は巡り月日が流れても、イザベラの中には未だ「クリスティーナ」そう呼ばれていた彼女の姿があった。
そして忘れられないものがもう一つ。
クラウス・リーフェンシュタール────彼のことだ。
あれからどれだけの夜を数え、月を見上げただろう?
なくした記憶は戻らないままだが、クラウスのことは一時たりとも忘れたことはない。あの輝くばかりに美しい銀髪と、想像を越える超絶的な美を湛えた容姿。そして低く心に響く声に、見たものを釘付けにする存在感。
クラウスの纏うその何もかもが魅力的で、彼女を虜にしていた。