Tageliet──永遠の秘薬──
「ギルベルト様! こちらをご覧ください!」
兵士の一人が何かを見つけたようで、ギルベルトに声をかけた。その者が指差していたのは、今しがたイザベラが掘り返した母の墓石の前。
彼らの足音に慌てて日記は持ち出したものの、イザベラは木箱も穴もそのままにしてきてしまったのだ。
「きっとまだ近くにいる。探せ!」
ギルベルトはそう兵士たちに命じていた。
それが二人のことだというのは明白。
「このままここにいたら、すぐに見つかっちまう。とりあえずこの場を離れないと」
「どうするの? ギルベルトは今度こそ、本気で私を殺すつもりよ。国王の命令には従わざるを得ないでしょ?」
「何だって!?」
イザベラの言葉に驚き振り返ったライナーだったが、その勢いで背中に背負っていた剣の鞘が木の枝に引っ掛かり、不自然なほど大きな音をたててしまったのだ。
兵士の一人が何かを見つけたようで、ギルベルトに声をかけた。その者が指差していたのは、今しがたイザベラが掘り返した母の墓石の前。
彼らの足音に慌てて日記は持ち出したものの、イザベラは木箱も穴もそのままにしてきてしまったのだ。
「きっとまだ近くにいる。探せ!」
ギルベルトはそう兵士たちに命じていた。
それが二人のことだというのは明白。
「このままここにいたら、すぐに見つかっちまう。とりあえずこの場を離れないと」
「どうするの? ギルベルトは今度こそ、本気で私を殺すつもりよ。国王の命令には従わざるを得ないでしょ?」
「何だって!?」
イザベラの言葉に驚き振り返ったライナーだったが、その勢いで背中に背負っていた剣の鞘が木の枝に引っ掛かり、不自然なほど大きな音をたててしまったのだ。