Tageliet──永遠の秘薬──
❁*。
彼が目覚めたのは、それから二時間ほどしてから。
「クリスティーナ⋯⋯?」
ぼんやりと静かにそう呟く彼に、傍らに付き添っていたイザベラは首を傾げる。
「クラウス? 大丈夫?」
そう呼びかければ、クラウスは勢いよく起き上がり辺りを見回した。
「ちょっ、ダメよ! もう少し横になってなきゃ」
その場にいる人数を把握し「大丈夫だ⋯⋯」と、短く細い息を吐く。必死で制止するイザベラに対し、クラウスは軽く嘲笑った。
「覗き見とはいい度胸だな。見ても良いことなどなかっただろう?」
冷たくそう言われ、「ごめんなさい」としか言い返せない。
「クラウス・リーフェンシュタール、俺たちに聞かせてくれないか?」
そう唐突に口にしたのはライナー。
「なぜ、お前一人が生かされたんだ?」
その理由をいちばん知りたいのは自分だと、静かに瞼を閉じる。蝋燭の柔らかな灯火が、美しいヴァンパイアの横顔をそっと照らしていた。
彼が目覚めたのは、それから二時間ほどしてから。
「クリスティーナ⋯⋯?」
ぼんやりと静かにそう呟く彼に、傍らに付き添っていたイザベラは首を傾げる。
「クラウス? 大丈夫?」
そう呼びかければ、クラウスは勢いよく起き上がり辺りを見回した。
「ちょっ、ダメよ! もう少し横になってなきゃ」
その場にいる人数を把握し「大丈夫だ⋯⋯」と、短く細い息を吐く。必死で制止するイザベラに対し、クラウスは軽く嘲笑った。
「覗き見とはいい度胸だな。見ても良いことなどなかっただろう?」
冷たくそう言われ、「ごめんなさい」としか言い返せない。
「クラウス・リーフェンシュタール、俺たちに聞かせてくれないか?」
そう唐突に口にしたのはライナー。
「なぜ、お前一人が生かされたんだ?」
その理由をいちばん知りたいのは自分だと、静かに瞼を閉じる。蝋燭の柔らかな灯火が、美しいヴァンパイアの横顔をそっと照らしていた。