クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。
「そもそも深影くんって、他人にまったく興味ないし。ってか、蓮香さんのリップそんなわかりやすく変わってなくない? 僕から見てもなんの変化もないのに、なんで深影くんは気づくわけ」
「たまたま......とか?」
「そんなわけないでしょ。それだけ蓮香さんのことちゃんと見てるってことじゃない? はぁ......ますます深影くんがわからなくなってきた」
紫桜くんが頭を抱えてると、深影くんがこっちにやってきた。
「ふたりで楽しそうに何を話してたの?」
「......別に。深影くんが謎すぎるだけ」
「えー、俺の話してたんだ?」
「僕はまったく蓮香さんに興味ないから、嫉妬はやめて。天と地がひっくりかえるくらいありえないから」
そ、そこまでぶった切らなくても。
紫桜くんの毒舌ぶりは相変わらず。