クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。


そして数日後。


リビングで深影くんとくつろいでると、風神先輩がやってきた。



「ん、柑菜。これやるよ。この前、ケガの手当てしてくれたお礼な」


真っ白の四角い箱の中にケーキが三つも。


「えっ、こんなにいいんですか⁉︎」



「お前に説教されてから、人との付き合い方もう少し考えてみるかって思えたわ」


「ははっ、柑菜に説教されたんだ?」

「さすが深影のこと振り回してるだけあるわ」


「まさか柑菜に惚れたなんて言わないよね?」


「それはない。つーか、そうなったときのこと想像するのも怖いわ。お前が狂いそうで」


「あの、ケーキ食べてもいいですかっ? ちょうど三つあるし、三人で食べるのどうかなって」


「柑菜は甘いもの好きだね。いいよ、食べよっか」


お皿を三つ用意して、わたしがいちばん食べたいのを選ばせてもらった。

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