クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。
あれから、凛花ちゃんに用事が入って急きょ解散。
ひとり寮に帰ろうとしたら、中庭で抱き合ってる男女がいた。
正確に言うと、女の子のほうが一方的に男の子に迫ってる様子。
「綺堂くん、好きなの......。なんでもするから、付き合ってほしい......っ」
今日はとことんついてない。
深影くんがモテるのは今に始まったことじゃないし、告白だって数えきれないほどされてるはず。
ふと思った。
深影くんの彼女になれるのって、どんな人なんだろう......と。
考え始めたら、なんかグルグルしてきた。
それに、なんでわたしこんな落ち込んだ気持ちになってるんだろう。
ふたりを視界から遠ざけるように、その場をあとにした。