クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。
寮に帰ってきた途端、自分の部屋に行く気にもなれなくて、リビングのソファに倒れこんだ。
「はぁ......もやもやする」
さっきまでの光景を思い出すと、もやもやが大きくなって気分もどんより。
どうやらそれが顔にも出てしまってるようで。
「蓮香さん、なんでそんな膨れてるの? そんな顔で深影くんに会う気?」
「紫桜くん......帰ってたんだ」
「どよーんとした顔で見るのやめて。なんか僕がいじめてるみたいだし」
クッションを抱えて、じっと紫桜くんを見る。
「......僕でよければ話くらい聞くけど」
「男の子はみんな、スタイルいい子が好きでしょ......?」
「は? いきなり何」
「だからぁ......男の子は胸が大きくて、くびれとかあるような女の子が理想なんでしょ......!」
「いや、その質問すごく答えにくいし、なんでそんな怒ってるの」