クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。


「指だけでほら......俺とのキス思い出した?」

「んんっ......」


親指がグッと唇に押し付けられただけで、キスの感触がじわじわよみがえるような感覚。


「あーあ、そんな顔して......また俺の理性が飛んだらどうするの?」


危険な笑みを浮かべながら、わたしの頬に軽くキスを落とした。


「......ね、ほら俺のこと呼んでよ」

「っ......」


「呼ばないともっとするよ」

「み、深影......くん」


「ん、いい子。柑菜の嫌がることはしたくないから、今日はこれで解散にしようか」



学園のトップに君臨する絶対的権力者の秘密を知ってしまったら――。


きっとこれは、危険な駆け引きのはじまり。


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