クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。

絶対的権力者

――放課後。


「......何そのびっくりした顔。早く深影くんのところ行くよ」

「な、なんで紫桜くんがここに?」


「蓮香さんを迎えに行くようにって深影くんに頼まれたから。ってか、この会話いい加減飽きたんだけど」


ここ数日、紫桜くんが毎日放課後わたしのクラスにやってくる。


相変わらず仏頂面で、わたしのことをよく思っていないのがオーラから伝わってくる。



「さっさとしてよ。僕が深影くんに怒られるから」

「あの、拒否とかは――」



「そんなことしたら深影くんの機嫌損ねて退学じゃない? そんなのも想像できないとか脳みそどうなってんの」



辛辣&毒舌のフルコンボ......。


風神先輩はともかく、紫桜くんはとにかくわたしのことをよく思ってない。

なんでこんな嫌われてるんだろう。