クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。


「そういえば、柑菜は特待生としてかなり優秀らしいね。寮に入ってるみたいだけど、家族に会えなくて寂しくない?」




「父にあまり負担をかけたくないし、生まれたときに母を亡くしてる......ので。父は小さな会社を経営していて、あまり裕福な家庭ではないし、少しでも自分の力でなんとかできるように、勉強を頑張ってこの学園に入学した......みたいな感じで」



ちょっと喋りすぎた......かも。


ゆっくり深影くんを見ると、なぜか一瞬悲しそうな表情をしてた。


「......家族を大事にしてるのはいいことだね」


でも、すぐ笑顔に戻って、なんともなさそうにしてる。


悲しそうに見えたのは気のせい......かな。


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