クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。
「こんな騒がれても迷惑。俺いま探してる子いるから」
だるそうに吐き捨てて、女の子たちをかわしてるのが、なんとも信じられない。
ほんとにあの人は深影くん?
ここで凛花ちゃんは用事があるので、先に教室に戻ることに。
残されたわたしも、残りのお昼ごはんを食べ終えていち早くここから退散を......。
身を小さくして、隠れようとしたけど見事にそれは失敗。
「柑菜ちゃんさ、俺とかくれんぼしたいの?」
「ひっ、深影くん......!」
み、見つかった。
こうなると、注目を浴びるのは避けられない。
周りのざわめきがひと際大きくなってきた。
「俺もここ座っていい?」
いつものにこっとした笑顔に、なんだか圧を感じる......!
しかも、ここで断ったら女の子たちも敵に回すことになるんじゃ......。
みんなの憧れの深影くんを断るって何様......とか言われそう。
「ど、どうぞ。わたしはもう教室に戻るので!」
「いやダメでしょ。柑菜がいないと意味ないんだけど」