クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。


「まだちゃんと我慢するけど。あんま煽ったら容赦しないかもよ」


表情も仕草も、色っぽくて......一瞬だけど見惚れてしまう。



「あとさ、この部屋は日付超えてから一時間は立入禁止ね」


「ど、どうして?」


「この前の夜みたいに襲われたいんだ?」


はっ、そうだった。


深影くんは夜の限られた時間の中で、身体が自分の思うよう
にならない瞬間があるんだっけ。


「まあ、もし入ってきたとしても薬飲んでるから抑えきくけど」


詳しく話を聞くと、夜が更けてくると身体がしんどくなるらしい。


過剰に薬を飲まないように、いつも風神先輩か紫桜くんが薬を部屋に届けに来てくれるんだとか。


薬を飲めば少しは落ち着くらしい......けど。


「明日からは柑菜が俺の部屋に薬持ってきて」


澄んだ瞳にじっと見つめられると、何も言えなくなりそうで。

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