クールな綺堂くんの理性が夜だけ狂います。
「寝る前に柑菜の顔見たら、よく眠れる気がするから」
深影くんは、たまに笑ってるのに悲しそうに見えるときがある。
今がまさにそうで......なんとなく誰かと似てるような......はっきりとは思い出せないんだけど。
それに、なんだか放っておけない気持ちになる。
「あの、深影くん。ひとつ聞いてもいい?」
「柑菜が俺に興味示してくれたのうれしいね」
「深影くんって女の子苦手......なんだよね?」
「そうだね」
「えっと、わたしも女の子で」
「うん、知ってる。今さらどうしたの?」
「わたしに構うのは監視したいから? それともただの気まぐれ......とか?」
「さあ、どうかな」
わたしから目をそらさずに、ゆっくり身体を起こした深影くん。